巨星旅立つ―。
この方がいなかったら間違いなく、これまでの仕事、今の仕事はあり得ません。正直に言うと、自分はこの方の背中を追いかけて走ってきたんだと失って初めて気づきました。
初めて出会ったのは、2004年前職でモンゴルでの大掛かりな国際イベントの仕事を任せられた時。社内に助言のあてもなく、にっちもさっちもいかない時にボスの澤田会長から天心さんに会いに行けと言われ、お会いしたのが初めてでした。モンゴルの件でHIS澤田会長からの協力要請をJTB田川会長(当時専務)につないでくれたのも天心氏でした。
以来、自分の人生の局面でいつも相談に乗って頂きました。部下でもない僕にも厳しく指導して頂きました。会社の利害や業界の枠に囚われず、ツーリズムの本質を求めた求道者を天心氏以外に見たことがありません。相手がどんな巨人でも真ん中を堂々と歩くサムライ。厳しい方でしたが、たまに報告に行くと「ようやったなあ」とニンマリした笑顔は忘れません。偉ぶるわけでもなく分け隔てなく付き合う懐の深さ、濃厚な人脈の広さは、憧れでした。
4年前だったか、僕の故郷の鹿児島の坊津にもわざわざお越し頂き、実家で町の仲間を集めて熱く語りあったのも良い思い出です。帰路で2人で立ち寄った鹿児島の城山公園から桜島を眺めながら、鮫島卓はもっと広いところで仕事をしなさいと言われ、自分なりに考え今に至りますが、まだまだ小さい、、、。
足元にも及びませんが、旅道の端くれとして教えて頂いたことを胸にど真ん中を堂々と歩きたいと思います。
別れは悲しいですが、心の中で檄を飛ばし続けてくれるでしょう!本当に本当に感謝です。ご冥福をお祈りします。
小林天心氏の軌跡はトラベルボイス記事をご覧ください。
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