ラスベガスがあるネバダ州はカジノが有名ですが、今回訪問した目的のひとつは国立核実験博物館です。知られざるラスベガスのもひとつの顔を紹介します。
国立核実験博物館は、ラスベガス市内にあり、中心部から車で10分弱くらいです。ストリップの中心のBALLY'SホテルからUBERで$7くらいでした。入場料は大人$22です。
ネバダ州はアメリカ最多つまり世界最多の核実験が行われた地です。米国が行った核実験は実に900回以上。そのうち約800回がネバダ実験場で、国外でもマーシャル諸島を中心に100回以上。ヒドイ事実ですが、数が大きすぎて狂気の沙汰、理解不能です。でも他人事ではなく、こういう狂気の沙汰も人類の歴史なんですよね。アウシュビッツもそうですが、世界には狂気の沙汰で理解不能な人類の歴史がありますが、それを他人事で片づけずに自分事として記憶に残すことはとても重要だと思うのです。なぜなら、人間は過ちを犯すからです。
その意味では、この施設も観光対象になり得えると思います。
館内には核爆弾の仕組みのほか、第二次大戦時のマンハッタン計画と日本政府への最後通告と拒否、そして広島・長崎への原爆投下、戦後冷戦下の核開発の歴史が展示されています。マーシャル諸島ビキニ環礁での実験と第五福竜丸の被曝、そして被爆者への支援を求める毎日新聞記者の当局への書状もありました。
基本的には原爆投下や核保持を正当化するアメリカ政府の見解で展示されていますが、広島や長崎の悲惨な写真や被爆者のインタビュー映像に見入っている米国人の表情が印象的でした。
展示の地図を参考にGoogle Earthで改めてネバダ州を見るとクレーターか地殻変動のような核実験の跡が見え驚きます。ネバダ州がラスベガスと州都カーソンシティに人口集中している理由がわかります。日本では絶対にできない国土の広いアメリカだからこそなせることですが、核兵器の恐ろしさをまざまざと見せつけられ、自分たちを破滅に追いやるかもしれない核兵器を道具のように扱うことの恐ろしさを実感しました。
館内には宇宙人基地と言われるエリア51(実際は空軍基地らしい)の展示もありました!エリア51もラスベガス郊外にあります。その道中にはエイリアンジャーキーが買えるショップがあるとか。それが宇宙人がつくった肉なのか、はたまた宇宙人の肉なのか?!。宇宙人にさらわれたいその道の人にもたまらない街、それがラスベガスのもう一つの顔です。
(以上)
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